『プリズン・トリック』 遠藤武文 > 「このミス」完全読破 No.241
「このミステリーがすごい!」完全読破 No.241
『プリズン・トリック』 遠藤武文 ( 2010年版 ランク外 )
読始:09.10.21 ~ 読終:09.10.21
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この作品は、2009年の江戸川乱歩賞受賞作(受賞時のタイトルは「三十九条の過失」)で、もちろん作者のデビュー作でもあります。
アメリカの人気ドラマ『プリズン・ブレイク』を思わせるようなタイトルですが、後半部分が“トリック”となっていることが示すように、刑務所からの脱獄は脱獄でも、密室殺人を伴った脱獄劇を起点として物語は進んでいくのです。
なので、こんなタイトルでも別に全編に渡って牢獄が舞台となっているわけではないのですが、ただ冒頭における刑務所での描写というのがなかなか興味深くて、それを経た上での密室殺人への繋がり、そしてその直後の騒動など、なかなかシビれるものがありました。
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そしてその後は、この事件に関わる多くの人物の視点によって事件の核心部分へと導かれていく、サスペンス的な展開となっていきます。
そんな展開の中で、冒頭の密室殺人に端を発した本格ミステリ的な謎が心憎いばかりに注入されていくので、先が凄い気になってしまって、予定外に一気に読み終えてしまったほどでしたからね。
ただこの作品、読んだ人の酷評がかなり目立つ作品でもあるのです。
自分はそれを事前に知っていまして、それで実際に読んでみたらその理由がとてもよく理解できたのですが、ただこれがデビュー作であること、しかも初投稿作品であり長編小説処女作であったことを考えれば、マイナス面よりも魅力的だった部分を評価したいし、今後書き慣れていくことによる成長具合にも期待したくなりましたね。
そんなわけで、帯の煽りなどを見るとかなり完成された大傑作のように期待させられてしまうと思うので、そんな高い期待など持たず、あくまで新人によるデビュー作だとの認識の上で読んでみれば、充分に楽しむことができるのではないでしょうか。
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> 個人的評価 : ★★★★☆ ☆☆☆☆☆
本格ミステリ度 : ★★★ 鬼畜グログロ度 : ★★
ビックリ驚愕度 : ★★★ おどろおどろ度 : ★★
熱アクション度 : ★★★ 主キャラ魅力度 : ★★
恋愛ラブラブ度 : ★★ 人間味ドラマ度 : ★★★
下ネタエッチ度 : ★★ 感涙ウルウル度 : ★★★
衝撃バカミス度 : ★★★ 気軽に読める度 : ★★★
* <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!
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コメント
はじめまして。
脳脊髄液減少症のゆめと申します。
この本を全部読んだ方の感想として、108ページから109ページの部分も含めて、
本当にあの部分は小説に絶対不可欠なものだったのか?たとえ小説内の架空の人物の考え方だとしても、差別的表現はないか?
感想をお聞かせください。
私は脳脊髄液減少症という交通事故の後遺症を見逃されながら、軽症扱いされて、人生の大半を症状に振り回されたあげく、やっと真の怪我の名前が判明したものです。
この作者が現役損保会社の社員ということですが、損保会社が、この「脳脊髄液減少症」という病名を「こんな病名なんかない」と否定してまわっていることをご存知ですか?
そんな現状の中で患者が苦しんでいるのに、
このような本を、現役保険会社社員が書かれたということで、たとえ小説内の文章であっても、とても悲しく、やるせなく、
あの文章に深く傷ついています。
投稿: ゆめ | 2009.11.16 08:21
コメントどうもありがとうございました。
これはおざなりな答えはできない内容だと思うので
少し時間をかけて自分なりに考えてから返事をしたいと思います。
(この本の細かな内容を忘れかけているということもありますし)
なので、申し訳ありませんが返事はもう少々お待ちください。
投稿: けんじ(管理人) | 2009.11.17 00:44