『悼む人』 天童荒太 > 「このミス」完全読破 No.155
「このミステリーがすごい!」完全読破 No.155
『悼む人』 天童荒太 ( 2010年版 ランク外 )
読始:09.1.26 ~ 読終:09.1.30
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「永遠の仔」で2000年版1位となった天童荒太が、7年もの歳月をかけて書き上げた作品がこの「悼む人」です。
まあ7年というとホントに長い年月なのですが、ただ時間をかけただけではなく、主人公と同じ行動を作者自らとってみるなど、かなりの思い入れとエネルギーを注いで作られたそうなのです。
それを聞いただけでも期待が高まっていたのに、さらに直木賞受賞となったので、これはもう読むのが楽しみでしたね。
ちなみに、この本は図書館で予約していたのですが、やはり寡作な人気作家の新作ということもあって、予約開始当日に予約したものの、順番がまわって来るまでかなりの時間が掛かりそうでした。
しかし、直木賞を受賞したことで、予約数もかなりの増えようだったのですが、その分新たに追加された冊数もかなりのものとなったので、思っていたよりも早く借りることが出来たし、新品を手にすることが出来たので、結果的にはラッキーでしたねェ。
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この作品の主人公は、死者を悼みながら日本全国を周っていて、いつしか“悼む人”と呼ばれることになる人物です。
“死者を悼む旅”ということからもわかるように、作品全体に“生と死”といったテーマが溢れているのですが、この主人公自身の物語としてというよりは、主人公に関わることになる人々の、主人公を通して見えてくる“生と死の物語”といった感じでしょうか。
そんな中には、近年では“感動を演出するための安易な要素”であるかのようなイメージが付いてしまっている“不治の病”に関する話もあるのですが、感動の押し売り的ではないし、もっと別の意図のために用いられているように自分は感じましたけどね(そういう意図であるなら、ラストはもっとベタな展開にしていたはずだし)。
まあ、感動の押し売り的ではないからといって、感動しないというわけではないのですが。
自分はだいたい電車での移動中に本を読むことが多くて、この作品もそうだったのですが、“これはちょっとこの先の展開次第で、読みながら涙こぼして恥ずかしいことになってしまいそうかも.....”と不安になって、途中から家でのみ読むことにしました。
そしたらいきなりポロポロと来てしまいましたからねェ。ホントに電車の中で読んでなくてよかったです。なんか不幸の演出というよりも、不幸の中にある幸せがグッと自分に迫ってくるようだったので、この手の感動には弱い自分の涙腺ではもう太刀打ちできませんでした。
まあ、この作品のテーマからしても、そこに偽善的なものを感じる人も多くいると思います。ただ、作中においての主人公に対する周囲の目というのも、これとほとんど同じようなものなのですよね。つまりは、そういった“偽善的”という評価に対する作者の答えというのが作中に書かれているわけなので、そういった意味でも読み応えあるものとなっています。
テーマ的にずっしりと重く読み進め辛そうなイメージがありますが、そういった重さを受けとめたうえで前に進んでいこうとする力強さが感じられる作品なので、あんまり肩肘張らずに読み始めて大丈夫だと思いますね。
ちなみに、ジャンルとしてはミステリ的ではないので、「このミス」2010年版ではどのような評価になるでしょうか。
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> 個人的評価 : ★★★★★ ★☆☆☆☆
本格ミステリ度 : ★ 鬼畜グログロ度 : ★★
ビックリ驚愕度 : ★★ おどろおどろ度 : ★★★
熱アクション度 : ★★ 主キャラ魅力度 : ★★★★
恋愛ラブラブ度 : ★★ 人間味ドラマ度 : ★★★★★
下ネタエッチ度 : ★★★ 感涙ウルウル度 : ★★★★★
衝撃バカミス度 : ★★ 気軽に読める度 : ★★★
* <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!
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