『片眼の猿』 道尾秀介 > 「このミス」完全読破 No.58
「このミステリーがすごい!」完全読破 No.58
『片眼の猿』 道尾秀介 ( 2008年版 19位 )
読始:07.12.05 ~ 読終:07.12.07
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本の帯に「著者の企みを100パーセント見抜くのは不可能!」ってな感じの挑発的な煽り文が書かれていたこともあって、期待値大で読んでみました。
それで最後には予想外の事実のオンパレードで、驚きの連続となったわけですが、ただそれに対して心にグッと来るものがあったかというと、あまり感じられなかったんですよね......。
最後における“驚きの事実、怒涛の発表!”にしても、登場人物が話しているというよりも、作者自信が“実はこんなトリックだったんですよ~”と自慢気に語っているような錯覚に陥っちゃうのです。いかにも作られたような感じが浮き上がってしまって。
そうなると、その謎の正体に込められた人生訓のようなものも、素晴らしいテーマだとは思うんだけど、取って付けたようにしか感じらなくなってしまって........。
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“ミステリ初心者”として1年10ヶ月ほど様々なミステリ&エンターテインメント本を読んできましたが、その中に「本格ミステリ」というジャンルがあります(この「本格」という言葉の意味は、最近になってやっと理解できるようになってきました。ただまだ漠然としたもので自信ないのですが、今でも評論家や作家が“本格か否か”で長い時間をかけて論争しているくらいなんで、正確な答えはないようですね)。
その「本格ミステリ」というのは、張り巡らされた伏線を見事に回収したり、事実判明であっと驚くサプライズが用意されていたり、犯人探しなどの、いわゆる“謎解き”がメインになっているミステリ作品のことである、と今の段階では思っているのですが、そういった本格物を読んでも、最後にそれまでの世界観が一変するようなトリック、または謎解きと別の部分(作品の設定や物語の背景、ストーリーなど)が個人的な評価対象になっていて、肝心の謎解き部分に対しては、特別に思うことはそんなになかったのです。
ところが、最近読んだNo.51「生ける屍の死」山口雅也やNo.55「首無の如き祟るもの」三津田信三では単純に謎解きの部分が凄い面白くて★5つの評価だったし、一方でこの作品のように謎解きの部分(または謎解きに関すること)に対して不満を感じたりもするようになったんですよね。
こういった今まで横一線に思っていた部分にも自分の好みや評価基準なんかが出てきたってことは、自分も少しは「ミステリ読み」として成長できてるってことかな?なんて思ったりしてしまいました。
とまあ自分としては珍しくマイナスな感想ばかり書いてしまい、しかも初の★1つ評価となってしまいましたが、限りなく★2つに近い★1つ評価だし(ここらで★1つ評価を出しとかないと、5段階評価にした意味はないな、ってことで)、不満に思った以外の部分は十分に楽しめましたからね。帯の文句で必要以上に期待しすぎたのかもしれません。
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「片眼の猿」 道尾秀介 個人的評価 : ★☆☆☆☆
【 他の 道尾秀介 作品 】
> No.49 「シャドウ」 > No.41 「向日葵の咲かない夏」
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