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2008.01.14

『密室殺人ゲーム王手飛車取り』 歌野晶午 > 「このミス」完全読破 No.50

このミステリーがすごい!」完全読破 No.50

 『密室殺人ゲーム王手飛車取り』 歌野晶午   ( 2008年版 12位 )

   読始:07.10.23 ~ 読終:07.11.3

密室殺人ゲーム王手飛車取り (講談社ノベルス)密室殺人ゲーム王手飛車取り (講談社ノベルス)
歌野 晶午

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 「このミス2008年版」最初の読破作品(ちなみにランキング発表前に読みました)で、“「このミス」完全読破”の通算50作目となる記念すべき作品です。

 さらにさらに、“「このミス」完全読破”を始めよう!と思い立って、まず最初に読んだのが歌野晶午の作品(No.02 「葉桜の季節に君を想うということ」)で、この作品がかなり面白かったことから“これからもミステリ小説を読んでいこう!”となったわけで、まさに“50作目”に相応しい作品なのです!

 まあここに書こうとするまで、これが50作目だってことは気付いてなかったのですけどね。


 それでこの作品は、映像と音声を使ったAVチャットを使って、殺人事件の推理ゲーム好きな5人が互いに問題を出し合っていくものです。5人はそれぞれ被り物を付けたり画面にボカシを入れるなどして素顔を隠していて、 「頭狂人」「044APD」「aXe」「ザンギャ君」「伴道全教授」といった変な名前が付けられています(この「ザンギャ君」という名前のセンスがかなり好きです)。

 この集まりの一番の特徴は、単に殺人事件とそのトリックを考え、問題を出し、答えるだけでなく、出題者はそのトリックを使った殺人事件を実際に行った上で問題を出している、というところですね。なので本物の新聞なんかを使って謎解きを進めていったりするので、仮想空間でのやり取りの様だけど実際にやっていることは非常に現実的で、“ゲーム世界”と“現実社会”が入り乱れた感じで、なんとも変わった作品ですね。

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 そしてこの出された問題を登場人物達と一緒になって考えたり、仲が良いとは決して言うことが出来ないメンバー達のやり取りを聞いていると、読んでる自分もメンバーの一員になっているようでした。まあ、みんなが実際に殺人を犯しているってことで、仲間意識とかは全く感じないんですけど。

 そんな風に殺人推理ゲームを出題し合っているこのメンバー達ですが、やはり小説ですから、ただこうやって出題し合うだけで終わるはずがありません。ラストに向かってどのように進んでいって、どのような結末を迎えるのか?途中まで読んでても全く予想できないだけに、ドキドキワクワクと共に期待が大きくなってしまいます。

 それで最後まで読んでみたら、「葉桜の~」の時と同様に、結末を頭に入れた状態でまたもう1度最初から読み直してみたくなっちゃいました。「葉桜の~」ほどの衝撃はないんですけどね。でも、ここでも登場人物達と一緒に驚くことが出来るので、読んでるこっちもやっぱり“小説世界”と“現実”とが入り混じった感じで楽しむことができました。

 というわけで、会話文が中心になるためか途中で誰がしゃべっているのかわからなくなるという欠点もありましたが、登場人物と一緒になってゲームをしているように楽しめたのは、今まで読んできたものとはタイプが違っていてなかなか面白かったですね。
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  「密室殺人ゲーム王手飛車取り」 歌野晶午  個人的評価 : ★★★★☆


  【 過去の 歌野晶午 作品 】

  > No.02 「葉桜の季節に君を想うということ」

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  NEXT MYSTERY ⇒⇒⇒⇒ 「生ける屍の死」 山口雅也

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