『亡国のイージス』 福井晴敏 > 「このミス」完全読破 No.26
「このミステリーがすごい!」完全読破 No.26
『亡国のイージス』 福井晴敏 ( 2000年版 3位 )
読始:06.9.28 ~ 読終:06.11.18
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自分はほとんど人を嫌いになることがありません。まあ、会う前に噂や評判などを聞いて「嫌なヤツだな~」と先入観で嫌いになることは逆に人より多いかもしれませんが、でもそんな人でも実際に会って話してみれば、どっかにその人の良い部分を見つけてしまって、それで本心から嫌ってしまうことが出来なくなってしまうのです。
ただ、そんな自分にも例外が二人ほどいまして、珍しく心から憎むことができる存在です。そしてその二人というのが、海上自衛官とその関係者なのです。
個人と組織全体とを同一視してしまうのは人の常でして、従って「海上自衛隊」=「憎むべき存在」となってしまうんですよね。まあ実際には“その関係者”の方が感情的に大部分を占めているので、「海上自衛隊」を憎むのはお門違いなわけですが、それでも感情的に勝手に反応してしまうのですから仕方ありません。横須賀に行ったり通りかかったりすると、自然と心が戦闘モードになってしまうのです。あくまで心の中だけで、表には一切出しませんが。
そんなわけで、「海上自衛隊」が舞台となるこの作品はあんまり読みたくないな~と思ってて、他に読むのなくなるまで取っておこうかな~とも考えていたのですが、古本屋で安く入手したこともあって、意外と早く読むことにしてしまいました。それに、これを読むことによって「海上自衛隊」に対する捉え方も変わるかもしれないし、それで横須賀に普通に行けるようになるかもな~、という期待もありまして(まあ普通に行けてはいますが)。
最初は予想通りに海上自衛隊の説明なんかが中心で早くも挫折しそうになったのですが、話が進んでいくとやっぱり惹き込まれていきましたね。脇役であっても細かなディテールが書かれているのでキャラクターが生き生きと感じられたし、上巻の終わりですでにアッと驚くどんでん返しがあったし(文庫本で読みました)。
そしてこの作品がすごくリアルに感じられることがありまして、これはネタばれにも繋がってしまうので詳しくは書けませんが、この話の中の中心的な出来事というか事件というか情勢というか、それがちょうど読んでいたその時期に実際に世間を賑わしていたのです!だから、作品内の世界でも現実の世界でもその恐怖度合いがかなりリアルに感じられました。
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とまあこの作品自体はかなり楽しんで読むことができたのですが、やっぱり海上自衛隊が舞台だということがネックなんですよねェ。最後まで読んでみて、“すごい面白い小説を読んだ!”って感動しつつも、“海上自衛隊が舞台の話をこんなに読まされてしまった.....”という自分勝手な感情はどうしても存在してしまって....。
だから人には自信を持って薦めることが出来るのですが、自分的な評価は低くせざるをえないですねェ....。
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> 個人的評価 : ★★☆☆☆ ☆☆☆☆☆
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